「中小企業で進める健康経営」 開催レポート
「中小企業で進める健康経営」セミナーを開催しました!
2月の無料セミナーでは、産業保健コンサルティング アルクより梶木先生をお招きし、成果につながる産業保健の進め方をテーマとしてセミナーを開催しました。
このセミナーの紹介ページはこちら 中小企業で進める健康経営セミナーレポート
成果につながる産業保健活動とはなにか? ~必要な4つの行動~
セミナーでは実際の事例と理論を交え、健康経営推進に必要な考え方、取り組みの方法、事例において得られた成果などについて、豊富な経験をもとにお話いただきました。
パラダイムをシフトする
パラダイムとは「考え方の枠組み」を意味します。
- アブセンティーズム(病気や体調不良による欠勤)に増してプレゼンティーズム(体調不良による生産性の低下)に注目すること。
- 法令を守っているだけでは現状は変わらないと認識し、生産性に直結する活動をしていくこと。
この2つの考え方が、健康経営を推進していく上で重要なのだとか。

健康経営やISOを追い風にする
全国の協会けんぽで実施している健康宣言事業では、事業所が健康づくりに関連する目標を宣言し、目標達成に向けて保険者が活動を支援する、という取り組みが行われています。
ある小規模な事業所では、喫煙率の高さを課題と捉え、喫煙率目標の設定、禁煙外来の費用補助、禁煙についての情報提供などを「健康宣言」として打ち出したところ、喫煙率が42%から8%に低下したという事例がありました。

ニーズ分析などで戦略を練る
セミナーでは産業医や看護職が顧客のニーズの分析に使う「に」「が」表が紹介されました。
事業者・労働者「に」必要なものは、実感しにくく、法的な規制によるものが多く、どちらかといえばネガティブなイメージがあるものです。
その一方で事業者・労働者「が」必要とするものは、実感しやすく、自主的な取り組みが多く、ポジティブなイメージを持ちます。
この2つの差異を理解し、アプローチの方法を変えることが、成果につながる産業保健活動に必要だということを、図に基づいて分かりやすくご説明いただきました。

社内外の産業保健スタッフを利活用する
一口に産業医と言っても、その立場や持っている経験は様々です。
- 地域の病院・クリニックで臨床を行う傍らで産業医業務を行う非専門産業医
- フルタイムでの産業保健サービスを提供する専門産業医
- 大企業の産業保健体制並びに産業保健プログラム全体の管理を行う統括産業医
また産業医に加えて、専門性と立場を生かした得意分野を持つ産業看護職など、産業保健の現場には様々な専門職がいます。
内外の専門職が連携することで、より効率の良い産業保健活動が可能となります。
セミナー感想
事業者は主体的な参画を、産業医・産業保健スタッフは分析と連携を
今回のセミナーでは、どんな企業にも当てはまる対応を学ぶのではなく、分析や方針に基づき、それぞれの企業に合った施策を考え、それを主体的に実行していくのが重要なのだということを学びました。
実際に紹介された事例では数年で目覚ましい効果が上がったものもあり、企業の利益・生産性を考えたとき、産業保健活動というものが決して無視できないものであることを実感しました。
参加者の皆様も、内容が豊富で歯ごたえのあるセミナーにご満足いただけたかと思います。
次回の無料セミナーはハラスメント対策をテーマにしたセミナーの開催を予定しております!
まったなしでやってくる令和の新時代、企業にも新しいマインドが求められる中、2020年6月には、パワハラ防止法が施行されます。
ぜひこの機会に、職場でのハラスメントが企業に及ぼす影響やハラスメント対策などについて学びましょう!
皆様お誘い合わせの上、是非ご参加ください。
